カーリスと車の購入どちらがお得か考えてみた

 

中古車のサブスクに自動車メーカーが相次いで参入している真意とは

 

最近車のサブスクリプションサービスが話題になっています。通称サブスクとは、映像配信や音楽配信サービスで多くの方も利用している月額一定金額を支払い利用するサービスのことですが、クルマの場合はカーリースと同じです。

 

カーリースと聞くと、法人向けサービスのように感じますが、最近は個人向けカーリースが増えていることに気が付いている人も多いでしょう。

 

そこで、どんなサービスなのか探ってみました。

 

まず、カーリースは毎月一定金額を支払い決まった期間、車を利用するサービスです。そしてどのカーリース会社を見ても維持費が月額利用料に含まれるとあります。

 

つまり、カーリースは毎月一定額を支払うと、維持費がかからないということになります。

 

でも、本当にそうなのでしょうか。

 

もう少し詳しくみてい見ると、整備費用はオプションになっているカーリース会社が多くなっています。つまり、月額利用料に維持費が含まれるといっても、定期メンテナンス費用は自腹になると思ったほうが良いでしょう。

 

しかし、カーリース会社の中には、整備費用もすべて含めて月額利用料にしているプランもありますから、その辺は内容をよく確認したほうが良いでしょう。

 

カーリースが購入と比べてどの程度優れているのか、そして不利なのか調べてみました。

 

まず購入の場合、多くは初期費用として頭金や内金を求められる場合が多いでしょう。頭金は新車の2割から3割を求められることが多いので、300万円のクルマで3割とした場合、90万円用意する必要があります。

 

では、カーリースの場合はというと、初期費用は一切かからないプランがほとんどです。つまり、毎月一定額支払うだけで車が持てるので、預貯金が無くても憧れの新車に乗ることが可能です。

 

次に総支払額ですが、カーリースの場合は残価設定という聞きなれない方法で月額利用料を算出しているので、まずは残価設定について解説します。

 

残価設定とは、あらかじめ契約満了時のクルマの価値分を車両価格から引くことです。例えば残価が100万円とした場合、200万円を5年で償却します。このように残価設定があるカーリースは車両価格すべての金額を支払う必要はありません。

 

 

ここまで聞いてくると、カーリースは車両価格全てを支払う必要がないので購入よりお得と感じます。

 

しかし、カーリースの月額利用料には維持費が含まれており、この設定金額によっては必ずしもカーリースのほうがお得とは言えないので注意が必要です。

 

次に、契約満了時にクルマを返す場合を見てみます。音楽配信サービスなどは、契約終了すると後は何も手続きはありません。

 

しかしカーリースでは契約終了後、クルマを査定します。査定して契約時に決めた残価を下回るようなクルマの状態だと精算金が発生します。

 

さらにカーリース業者では、走行距離制限を設けている場合がほとんどです。月間1,000kmから2,000kmに設定して、それ以上走行した場合は精算金が発生します。

 

ここまで聞いてくると、カーリースはかなり不利に感じるようになる方も多いのではないでしょうか。私もこれではカーリースを借りるメリットはほとんどないと感じます。

 

しかし、中には走行距離無制限で提供しているカーリース業者もありました。そういったカーリースであれば、走行距離が多くても安心ですね。

 

では、残価について何か方法がないのか調べてみました。すると、残価精算が発生しない仕組みを作ったカーリース会社も存在します。その仕組みは、もらえるプランです。

 

もらえるプランとは、カーリースなのに最後は返却せずに自分のクルマになることです。しかし、欠点として利用期間がおおむね7年以上となることです。長くクルマに乗る方にはそういったプランでも問題ないといえるでしょう。

 

そこで、カーリースはお得かと言えば、ライフスタイルによるというのが本音です。クルマのことを全て任せたい人や、クルマのことがわからない人、クルマのことで頼れる整備工場や家族や仲間などが近くにいない方は利用を考えてもいいかもしれません。

 

カーリースは、借りているクルマなので、最後は返却が基本です。つまり、借りているので自分のクルマのように利用できても改造やカスタムは制限されており、クルマ好きには少し利用が不便と言わざるを得ません。

 

しかし、いろんなカーリースを見ているとトヨタが提供するKINTOはKINTOでしか乗れないクルマもあります。

 

特に最近かっこいいと話題のプリウスも、KINTO専用車両としてプリウスUグレードがあります。このプリウスUグレードは、納車後のクルマの進化に対応したプランで、ソフトウェアだけでなくハードウェアのアップグレードが可能なプランです。これは購入するプリウスにはありません。

 

さらに、最適なクルマのメンテナンスを知らせたり、運転情報や安全なエコ運転について学べるコネクテッドサービスもあります。

 

このように、購入では得られないサービス付加価値が付いたカーリースも登場しているので、今後のカーリースは大注目の一つと言えます。