クルマのコーティングをしていると査定でプラスになるって本当?考えてみた

 

ここ数年で、クルマのコーティングはかなりメジャーになりました。プロショップで施工したのと同じような仕上がりがDIYでも施工可能となる商品が登場するなど、コーティングはかなり身近になっています。

 

クルマを売る時もコーティングしていると有利という話がありますが、その真意について考えてみたいと思います。

 

 

クルマが高く買取される時期は1月から2月と7月から8月と言われています。それは、その後の月に決算や納税の月があることから車が売れるので、その前の月は高く買取されます。

 

売る時に誰もが高く買取してもらいたいと思うはずです。そこで、様々な情報を手に入れその中にコーティングしていると高く買取されるといった情報に行きつくこともあります。

 

また、新車や中古車購入時にオプションでコーティングを勧められる中で、コーティングしていれば売る時に有利という話も聞くでしょう。

 

 

本当にコーティングしていると高価買取されるのでしょうか?

 

答えはノーです。高価買取とは、非常に広義の意味ですが、一般的に相場の中でも高い金額で買取してもらえるということで、それにはクルマの年式や走行距離などの状態が価格に影響し、コーティングが影響する割合は非常に少ないからです。

 

 

特に高価買取に有利なのは、市場での人気の高さです。買取されたクルマは中古車として販売されるので、欲しいユーザーが多いクルマほど高く買取され、欲しいユーザーが少ないほど買取価格は渋めになっています。

 

では、コーティングすると買取で有利になるという話がどこから来たのかというと、クルマを大切にしていたことを買取業者に知ってもらえることができるからです。

 

つまり、きれいなクルマであれば、展示場に並べ前のメンテナンスが少なく済むため、大きなマイナス査定を取られずに済むというところからきていると考えられます。

 

 

コーティングの効果は、一度でも施工経験があればわかるように、ワックスがけが数年いらなくなり、水洗いだけで汚れもすぐに落ちて施工直後の輝きが取り戻せるところにあります。

 

つまり、非常に状態よくクルマを維持できるため、コーティングしているとマイナスを取られる点数が少なく済むというわけです。

 

コーティングしていると買取価格は相場より高くなることはありませんが、相場の範囲内で大きく値を落とす心配がないといえるでしょう。

 

では、コーティングしていれば、どんなコーティングでもマイナスが多く取られないかと言えばそうとも言い切れません。コーティングの種類だけでなく、普段のメンテナンス次第でボディの状態は悪くなっているからです。

 

しかも、コーティングの種類によっては、ワックスに比べて水垢となる水ジミを寄せ付けることも多く、かえって査定時にマイナスになる場合もありますから、コーティングは買取査定で必ずプラスになる要素とは言えません。

 

また、コーティングをしていても、買取後は中古車店などで磨きを行い、次に購入する方に向けて新たなコーティングを施工することがほとんどです。つまり、買取でコーティングの付加価値はほとんど得られないでしょう。

 

しかし、きれいな状態を保つことは買取で有利に働きます。それには洗車をしていつもきれいにピカピカにしておくことがポイントです。特に洗車キズが多いと磨き作業が必要と判断され、マイナス査定を取られるので、洗車キズも買取では注意が必要でしょう。

 

つまり、洗車を常日頃からする方でも、洗車方法が間違っていると洗車キズを付けてしまいクルマの価値を落として買取査定でマイナスを取られます。洗車も買取を意識するならキズが付かないように注意して洗車しなければなりません。

 

そう考えると、被膜が固いガラスコーティングは洗車キズ対策にうってつけです。しかし、施工してそのままではコーティング被膜の上に雨ジミなどの汚れが付着し、クルマの価値を落としてしまいます。そこで、定期的なメンテナンスが必要となります。

 

 

新車購入時に、ガラスコーティングなどをオプションで施工するとメンテナンス剤などをもらうことが多いでしょう。そのメンテナンス剤はコーティング被膜を良い状態に保つために必要なので、トランクなどに入れっぱなしにしておくのではなく、営業マンの指示通りにメンテナンスしておく必要があります。

 

つまり、コーティングをクルマのボディに施工しても、それで何年もきれいな状態が保てるのではなく、定期的にメンテナンスしなければ、状態を悪化させて買取時にマイナス査定を取られるということです。

 

コーティングすれば買取査定が高くなるということではなく、状態を維持させるためにコーティングしているので、コーティング被膜を良い状態に保つことが買取でマイナス査定を取られない秘訣です。

 

買取査定は、クルマの状態をチェックする場であり、新車の状態からどれだけクルマが傷んでいるか見極めています。

 

つまり、コーティングしていても新車を上回ることはありません。維持させるのが目的であり、さらにメンテナンスしなければよい状態を維持できないということを覚えておくとよいでしょう。